長生きして愛されたウナギ
プッテは1860-1948年に生きたスウェーデンのうなぎの名前です。
フリッツ少年に飼育され、フリッツが78歳で亡くなった後もプッテは博物館に寄贈され、 地元の人たちの人気者になりました。また第二次世界大戦中にはプッテは人々の心の癒しになりました。
海に出ることもなく、子孫も残さなかったプッテですが、人々に愛され大事にされ88歳という長い寿命をまっとうしました。(うなぎの寿命は20-30年といわれています)。
街に住むひとりひとりの人も仲間を見つけて寂しくないように、そしてわたしたちのチョコレートも末永く愛されますように。
FIKAとは、プッテの国スウェーデンの言葉で「お茶を飲んでのんびりする」という意味です。
大阪市西成区、「釜ヶ崎」と呼ばれる地域で働いたり、紙芝居や落語、踊り、文化活動をしたりしながら出会いを重ねてきたわたしたち。
この街には身体や感性を駆使して生きるおもしろさやたくましさがあります。孤独に向き合い、孤立した人に声をかけるたくさんの営みがあります。それは社会からはみ出しがちな個々の人生や、それに寄り添ってきた経験から編み出されたものでもあります。 ひとつひとつの個性を見つめていけば、そこはとても豊かでやさしい世界。
2021年4月、横浜で長年フェアトレードを行うネパリ・バザーロの土屋春代さんに「沖縄カカオプロジェクト」の話を聞きました。沖縄の地でカカオが育ち、国産のチョコレートをつくる取り組み。
同年土屋さんの案内で沖縄を訪ねました。戦争の傷跡の残る地で、有機の食材を育てたり人とのつながりを紡ぎながら生活を営む方々、平和の活動を行う方々に出会いました。その経験は私たちが活動する地域の仲間たちとも分かち合い、地域の抱える問題にも取り組みたいという思いにつながりました。
そしてチョコレートを作りながら、カフェを開いて飲食を提供し、語り合ったり、自分を癒したり、みんなが元気になる場をつくれないかと2022年10月よりPUTTE FIKAをオープンしました。
店舗はこの街で長く営業されてきた「喫茶コスモス」をそのまま活用しています。レトロで落ち着く空間でのやさしくて落ち着いた時間。手仕事から生まれる温かみ、会話、知恵。
それらをつなげてゆるやかな輪になるように、みんなの心地よい居場所になれるように願いを込めて、皆様のご来店を楽しみにしています。